山の怪

山の怪

山から来る。

実家の山のお話です。 うちの実家はものすごい山の奥で、家から出て20メートルも歩いたら山の入り口なんです。 小さい頃から危ないから山には入るなって言われてたけど、気になる。やっぱり気になる。 それも、笹がアーチみたいに入り口形作っ...
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死体が戻ってくる

テレビ番組の制作会社でバイトしてた時に聞いた話。 俺がその会社に入る前に仕事中に死んだ人がいるって噂を聞いたんだけど、普段はタブーで絶対誰も教えてくれなかった。 そして俺が会社やめる事になって送別会開いてくれた時、ようやく話してくれ...
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双子山

ある北国の山あい。 鄙(ひな)びた温泉宿で、僕は穴を掘っていた。 脇の木製のベンチに腰をかけて、夕闇に浮かぶ、整然と美しく並んだ双子山を眺めた。 「今日の作業は終わりか。日没まで間もないしな」 僕は呟いて、部屋へと戻...
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木の下にたたずむ女

小学校の頃、よくお父さんと山に登ってたので そのときの体験談です。 当時は長期の休みになると、必ず山に行ってました。 そんな大きな山じゃないんですけどね。 冬休みに、いつも行く山に登ったんです。 お父さんと、その友達と3人...
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山の禁忌

これは私の懺悔といいますか、後悔してもしきれない出来事の話です。 当時大学生だった私には付き合っていた彼女がいました。 彼女の名前を、仮にAとしておきます。 今はどうなのか分かりませんが、大学にはある程度の単位を取るとかなり暇が出...
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夜の猟

昭和5年生まれの父親の話。 父は、地方の山村に生まれ、半農半猟の青年時代を送った。 猟の腕は兄について回りながら鍛えたのもあり、30歳前には「目抜き」とアダ名されるほどだったと言う。 猟はいつも単独で、紀州犬を一頭のみ連れて猪を狙...
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歪な理想郷

売れない絵描きであるY氏は、煮詰まった仕事の疲れを癒そうと、ある山中に分け入った。 しかし、山の奥深くで道に迷ってしまった。空腹で動けない。 もうダメだ、と諦めかけたその時、森の奥から食べ物の匂いがしてきた。 鼻から脳に染み渡る命の息...
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炭鉱跡

小5の時。 よく学校終わってから友達4人で、近所の炭鉱跡の山で遊んでた。 山の中腹の側面にデッカイ穴が開いてて、覗くと深さは5メートルくらいだった。 ある日、穴に入ってみようってなって、ロープとライトを持って山に行った。 俺...
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山小屋に残された手記

12月4日。 この雪山に遭難して約24時間。古い山小屋ではロクに暖も取れず、少々寒いが外で過ごす事は出来ない。助けはすぐに来るに違いないだろう。 12月6日。 助けはまだ来ない。 この吹雪だから捜索が難航しているのだろう。 落...
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谷川岳の救難無線

大学のワンゲル時代の話。 部室で無線機をチェック中に、 「どうしても『SOS』としか聞こえない電波がFMに入るんだけど、どお?」と部員が聞いてきた。 その場に行くと、確かに長点・短点を連続3回クリックする音が聞こえる。 「間違い...
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